The World Famous Project

 え!そんなに有名なプロジェクトなのか?と外人につっこまれた!

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 The World Famous Project Ⅰ

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 The World Famous Project Ⅳ 

 

ようやく3つの画面を同時に見る作品を制作し2003 年に大阪のホワイトキューブOSAKAの個展で発表しました。ここの会場には、3つの異なる映像が同時に流れているのですが、全てのカメラは、前に向かって進んでいます。この不思議な動きは、一体どうやって撮影したのかと考えると一つは、車から、一つは船から、もう一つは、自転車から撮影されていることに気がつきます。しかし、次にその画像のクオリティーの違いに気がつきます。そう、これは、8ミリフイルム、8ミリビデオ、DVビデオで撮影されているのです。その後、さらにこの3つの映像には、別の時間を感じるようになります。人々の服装や建物を見ることによって、何かを感じるように、これは、1970 年代の自転車、1990 年代の車、そして2000 年代の船の視点をさりげなく描き、この時間の違いを観察する作品なのです。この映像は、2003  個展/ホワイトキューブ大阪にて発表

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 The World Fanouse Project Ⅴ

 

月の映像を作ろうと思案していたある日、偶然にも、何処かへ進んでゆくような、月の映像が撮影出来ました。これが背景が無地でないとコンテンポラリー映像にはならないと感じた最初の作品です。月の直径は、実は、地球の直径の27%に値します。直径が地球の109 倍の太陽と地球の約4分の1の月が地上からほぼ同じ大きさに見えるというのも偶然とはいえ、不思議な気がします。研究者は、かつて月は、いったいいつ誕生したのか、恐竜の時代におこった巨大隕石の爆発説のあった時、あまりの勢いで飛び出した地球の一部分が、月を作っているのでは、ないか、との説が生まれ、それを解明するのがアポロ計画の重大な使命でした。それは、アメリカ合衆国が、1969 年から1972 年にかけ、アポロ1号から17号までの間に6回の有人月面着陸を成功させた大国の威信をかけた人類初の計画だったのです。 この月の映像はだけでは、個展の作品として厚みがないので、SONYのロボット犬 AIBOくんに小型カメラをつけてAIBOくんの視点を撮影したもの、3箇所から同時に撮影した太陽が同時に沈む時間、を編集し3つの画面で見ていただき、46億年前に誕生した球体と21 世紀に誕生した球体で遊ぶ犬の映像、を発表しました。もちろんSONYには、許可をいただきました。

2004  個展/ギャラリー現(東京) 個展/シティーギャラリー(大阪) ▶ installation view 

2012  個展/奈義町現代美術館(岡山) ▶ installation view


 

 The World famous project Ⅶ. DVD×2 (4min.loop) 2008

▶ ご本人が、会場にこられました

 

 

家を改築して完成後に家族が感激して涙する番組を見て、これを舞妓さんで制作してみたいと計画したのですが、これはどこの誰にお願いすれば実現出来るのか?思い切って祇園甲部のお茶屋の女将さんに相談し、ようやく置屋の女将さんや、舞妓の先輩にあたる芸妓さんを紹介していただきました。なんども打ち合わせをさせていただき、撮影の日取りを決めるまであれやこれやと4年の月日が流れました。ある5月の晴れた日に、アシスタントと二人で朝から緊張して、セットを用意して、5時間かけて撮影を行いました。実際は、美容室に行く所や、化粧する所、着付けする所、舞妓姿が完成してお茶屋へ出かける所など、全てを撮影させていただいたのですが、何度も考察した結果、この最初と最後だけが、コンテンポラリーであるということに気がついたのです。京都で最も歴史のある入りにくい場所だからこそ、私が作品にしなければ、と奮起して頑張りました。この作品の根底には、エドワード・ドガの踊り子の作品があります。ドガは、バレエの情景をたくさん描いておりますが、その大半は、ステージの表舞台ではなく練習室であったり舞台の楽屋であったりするのです。私は、ドガのキャンバスからにじみだすような独特の空気感が大好きですが、なぜこの作家は、これほどまでに舞台裏にこだわったのか、キャバレーに深く浸透したロートレックのように裏側に浸透することがステータスだったのか、その時、作家の脳裏には何が描かれていたのか、ということに興味があり、私が、いかにこの作品を完成させるかということに情熱を感じていたのです。

2008  個展/ギャラリー現(東京)▶  installation View

2008   個展/海岸通りギャラリーCASO(大阪)▶  installation View

2012  日・タイ彫刻シンポジュウム/チェンマイ大学(タイ) ▶  installation View

2012  個展/奈義町現代美術館ギャラリー(岡山)▶  installation View

2013  Golbang Art Film Festival (全州市/韓国)

2015  個展/Habel_121(バーゼル・スイス)▶ installation view

2017  個展/Orie Art Gallery (東京)▶ installation view

 

 The World famous project "3W" DVD (19min.loop) 2018

 

韓国の私立美術館で個展をする際に発表するために韓国語の字幕を入れました。女性が歩く姿やインタビューに答える際のスローモーション映像を見ている時に「この女性の職業は、なんでしょう?」という 字幕が出ます。

2018  個展/Gyodong Art Museum (韓国)▶ installation view

 

 

 映像の発表を続けて見えてきたこと 

 

 

 The World Famous Project Ⅸ. DVD × 4 (70 sec.loop.)

 

生き物の中で、コンテンポラリーな映像にふさわしいものはないかと、探していた所、私のコンセプトにぴったりのものが、それは、背景が無地で、できる限りモノクロームでシンプルなもの。地球上の歴史をひもといても地質学上化石が発見されない限り、その誕生はベールに包まれていて謎だらけ、クラゲは全く解明されていないのです。私の想像では、おそらく、恐竜の時代より前の、ジュラ紀のオウムガイや二枚貝が誕生した時代に、同時に誕生しているに違いないと考えています。それは、人類の誕生よりはるかに前の1億9000万年まえから1億4500万年前あたりと想像されます。その後陸上の生き物は、ほとんど絶滅するのですが水中の生物は、数多く生き残っています。ひょっとしたらこのシンプルな生き物は、人間の祖先かもしれません。クラゲは、自分の意志で行き先を決めることはなく、ただただ海流に身を任せて一生を過ごします。そこがたまたま栄養豊富な所なのか、それとも全くプランクトンのいない所なのか、自分でからだを大きくしたり小さくしたりしながら柔軟に一生を過ごします。誰が見てもその姿は、わくわくするもので私は、いままでに大阪、山形、大分で撮影させて頂き4つの作品を制作して参りました。日本人なら誰でも一度は見たことないはずのないクラゲも、海のない国、ハンガリーやお隣の韓国でも、全く見たことがない人がほとんどで、日本のように各所に水族館があるような国は、めずらしいようです。大きいのか小さいのかもわからない謎の生物としても、このスピードや、動きは、きっと美しいものだと思います。私は画面をトリミングしたり、スピードを変えたりして、どうすればコンテンポラリーアートとして通用するものが作れるのか、思考する材料としてずいぶん勉強になりました。

 

2007  MOVING EYES /海岸通ギャラリーCASO、(大阪)

2007  神戸ビエンナーレ(神戸市主催) ▶ Installation view

2008  個展/IGONG Gallery(韓国) ▶ Installation view

2008  個展/ギャラリーすずき(京都) ▶ Installation view

2008  AD LACUM FELICIS town of glad lake /KUNY DOMOKOS MEGYEI MUSEUM (ハンガリー)▶ Installation view

2011  MIZU VIZ “WATER” /The collection of local history of ferencvaros, A38 gallery (ハンガリー)

2013  個展/ギャラリーすずき(京都) ▶ Installation view

2015  Hebel_121 (バーゼル/スイス) ▶ See installation View

2017  個展 (Orie Art GAllery /東京) ▶ installation view

2017 ■ 個展 (ギャラリーエスパス/名古屋) ▶ installation view

2017  Art de Meat 2017 (奈義町現代美術館) ▶  installation View

 


 

 The World Famous Project 14 

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 The World Famous Project 15

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世界初のレディーメイドは、デュシャンの「泉」(男性用便器)だと考えている人が多いのですが、「泉」を発表し話題になった1917年より4年前の1913年に、「自転車の車輪」が発表されていました。アンリ・ロベール・マルセル・デュシャンは、1887年7月28日にフランスのノルマンディーに生まれました。その後1904年にパリのアカデミー・ジュリアンに入学します。その4年前1900年にパリ万博が開催され、フランス初の観覧車がパリに登場します。デュシャン17歳にしてパリの学校に入学ということは、ここで観覧車を見て何かを感じていたのでは、ということは、大いに想像されます。私は、京都生まれで、幾度となく京都国立近代美術館で「自転車の車輪」を観察してきました。私には、なぜデュシャンの自転車のフォークは、直線的なのか、若い頃からの疑問でした。私にとって、真っ直ぐに伸びた美しい自転車のフロントフォークは、美術史に凛々しく君臨する金字塔なのです。その後、デュシャンは、ニューヨークとパリを行き来しながらブエノスアイレスに行ったり、パリでピカビアと同居したりしながら1955年には、アメリカ人に帰化。そして1968年(71歳)にパリ郊外のヌイイと言う場所で永眠しました。ところが、過去の数々の写真を検証すると、色も角度も違う「自転車の車輪」の写真が存在します。彼は、当初自転車のホイールを手で回すとスポークが見えなくなることから視覚の変化に着目し、キネティックアートの始まりと呼んでいました。そして「泉」から3年後の1920年に丸いガラスに描かれた線描が、モーターで回転すると消えるという「回転ガラス板」を製作しました。この形は、偶然にも現在の観覧車の形に酷似しています。現在、「泉」は、世界に数百点あると言われています。それなら一体この「自転車の車輪」は、この世にいくつ存在するのか、謎は深まるばかりです。今回私は、各地に存在する観覧車を観察し、中央に鎮座する映像を製作しました。本来”乗る”という目的の遊具を”視る”という作品にしたのです。私の考えるレディ・メイドとは、”誰もが知っている既製品に、日常ではない視点を設置することによって美術というレベルまで置き換える技”なのです。そしてLEDの点滅する観覧車は、私にとってマルセル・デュシャンが21世紀に蓋を開けるように、タイムカプセルに仕組まれた彼からのメッセージなのです。 

2014 ■ 個展(大分市民ギャラリー/大分/企画:大分県立美術館準備室)▶ Installation View

2016 ■ 個展(ギャラリー現/東京) ▶ Installation View

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2017 ■ 個展(Orie Art Gallery/東京) ▶  Installation view

 

 The World Famous Project 16

大阪在住の書道家、木村翼沙氏を撮影させていただきました。若い書道家という生き方がどんな空気の中で制作を行うのか、どんなエネルギーを醸し出すのか画面から伝わるリアルな映像を制作してみました。

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 The World Famous Project 17

名古屋港水族館で素晴らしい映像を撮影することに成功、緩急変化に富んだ動きの映像は、色が美しい、ジャクソン・ポロックのキャンバスを想起させる無数の動きはアクションを感じ、次第に大きな塊となりジャン・アルプの好きな形と化する(9min.40sec.x 3 SD.card)

奈義町現代美術館 view