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SYSIPHUS 2

acrylic on canvas

220x445cm.

1993

 

MOVING 16から一年後、93年の個展に出品しました。高いところから川を視つめていると刻々と変化する水の流れる形も不思議でありながら、素早く魚が泳いでいたり、静かに落葉が舞っていたり時には、サンショウオやカメが現れたりと自然界には、まだまだ私が経験したことにない世界が広がっているように感じました。そんな純粋な動きを手の中に記憶させて帰宅後一気に描き上げる、そんな日々に小さな喜びを感じることができるようになってきました。今まで動物の動きを捉えようと描き続けた経験や子供を見つめてきたことなどが全て集約されて完成しているように、物事の積み重ねが重層化されて絵画になっているということが理解できるようになりました。この頃、美術評論家や学芸員の方が個展会場に来られると私は、「自身の経験によって作品の奥行きや印象が変わる」という話を海外の作家の作品などと比較して話題にすると必ず、別の意見を熱く演説する目上の人が多く、実に活発なニューペーインティング全盛の時間でした。

 

出品歴

1993 ◼ ギャラリー現(東京)▶ 会場風景

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