松ヶ崎に陽が昇る
24K. gold, platinum and silver leaf and japanese paint on paper
167x61cm.x6
2020
■ 令和2年/2020年という年は、世界中の人々を震撼させる見えない新型コロナウイルスと戦う経験をした年です。東京オリンピックも高校野球も、祇園祭も行われなくなり、まだいつ終わるのかわからない恐怖が続いています。
私は、一人の美術家として今しかできないことをしなければと思い立ち、毎日、毎日、金箔、銀箔、プラチナ箔を貼りながら亡くなった人の尊さを込めて作業を続けました。3月4月5月は、何もかも自粛しなければいけないことになり、海外へ行くことや、学校に行くことも隣の県に行くこともすべて自粛するという、不思議な時間が流れていました。平穏無事ということがどれほど幸せなのか、戦争を知らない私たちが、ゆっくり考える時間をいただいた気がしました。桜がいつ咲いて、いつ散ったのかよくわからない春を過ごしたのも初めてです、時間はゆっくり流れているのに、いつの間にか梅雨が来て、初夏になっていました。
私は、今年ゆっくり見ることができなかった桜の間から昇る太陽を令和二年を忘れない、記録として屏風を制作しました。この地に安心して暮らせる時間が永遠におとづれることを祈っています。そして世代が変わった頃、銀箔は、少し黒くなってプラチナ箔との違いが見えてきます。今は、どちらも新しい空気と共に眩しくに輝いています。
今回同時に開始しmatsugasakigenki.com というみんなの花の絵を世界に公開するプロジェクトと連携して私も花の絵を制作しました。
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う
京都市文化芸術活動緊急奨励金認定事業
2020松ヶ崎元気プロジェクト ▶ 期間限定イベントのため終了しました。